セフレと出会い系サイトで知り合い実際に会った話

その後、セフレとはメールを交換し続けた。その期間はだいたい1週間ほどだっただろうか。やたらと長く感じたその時間はただただ楽しかった。およそ私にはありえないだろうと思えた当時18歳の今時でかつモテるかわいい女の子とのメール交換。それだけで幸せだと感じる事が出来たのだった。

セフレとの更に楽しい時を求めてオフラインへ

現実に会う事になるとは予想だにしていなかった。本来は男の方が誘うべきものだろうが、私はただメールをしているだけで楽しかったのだ。その先なぞ予想していなかったのだ。ネネはそんな事ともつゆ知らず、こんなメールを送りつけてきた。

「ねーねー、今日暇なんだけどどっかで夕飯食べない?ファミレスとかで気軽にがいいな〜。」

私は一瞬頭が呆然とした。この時は会社で特に忙しくもなくやることもなくネットサーフィンしていた。メールを見て思わずどうしようと声を漏らしてしまったのだ。近くに居た同僚がどうかしました?と聞いてきて我に帰ったのだった。

これを断るのはいけないことなんだろうとさすがに30後半になっても童貞の私は理解していた。では今夜ネネと夕飯を食べるのは間違いないのだろう。一体どこでどんなご飯をどういう態度で食べればいいんだろうか。おそらく普通にしていれば問題ないのだろうが、普通ではこんなおっさんとご飯を食べる18歳は気まずいのではないか。要らない心配をただひたすらしてこの日は仕事に手がつかなかった。

それは確か秋葉原の改札前だった。授業が長引いたという事で20分程待たされたが、改札から出てくる彼女はすぐに私に気付いて満面の笑顔で手を振り近づいてきた。こういう時は手を振り返すべきなんだろうか、私はどういう態度を取ればいいんだろうかと考えていたことを覚えている。なんともぎこちない笑顔で返事をしていたことだろう。

「はじめまして!ネネだけど◯◯さんであってますか?」

この時の声は忘れられない。本当にかわいい声をしている生身の人間だった。メールでは感じる事のできない表情や呼吸、そしてその声色。ちゃんと返事できていた自信が全くないが、彼女はそんな私をよそにどこ行こっか?どういうとこがいい?と私に聞いてきていた。

上手く返事もできない私に行きたい所があるとどんどん歩いていく彼女。なんともまぶしく私には到底縁の無い世界で生きているんだろうとこの時は妙に疎外感を感じていた。その日の事はほとんど覚えていないぐらいに緊張しただただ返事をする事で精一杯だった記憶しかない。

あの時はヤバかったねと後で良く茶化される。緊張しているのが伝わって私も緊張しちゃってヤバかったよ、と。このおっさん私がなんとかしてあげないとダメなんじゃないかと思ったと言っていた。情けない話である。

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